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付加保険料(率) 部分は需要の増大は事業コスト部分のウエイトを相対的に引下げ、付加保険料の引下げによって保険価格を引下げることになる。
保険では開発された商品を生産するとか、在庫の必要はなく、需要は即供給を形成し、需要と供給の問にはタイム・ラッグはなく、そのため買い占め、売り惜しみ、在庫等々の投機的需要は発生しない。
したがって需要と供給との間に本質的対応関係はなく、保険の価格は需要および供給の関係によってほとんど決定されない特殊な価格である。
ただし、再保険の保険料率は需要および供給による影響を受けている。
保険価格と販売競争保険商品は人と紙によって生産される無形な抽象的な商品であるため、資源的要因によって商品の供給は制約されることはなく、需要の増大によって供給が不足して価格が上昇することはない。
しかし、供給に制約がないため、商品販売では事後に確定する危険原価部分を過小に評価して、価格引下げ競争に陥りやすい。
危険原佃|部分を含んだ価格引下げ競争は本来必要な支払保険金のフアンドを減少させ、収支相等の原則が成り立たず、経営は破綻する。
損害保険の歴史は競争と協調の繰り返しといわれている。
特に過去は経営の未熟さ、純保険料率の事後確定性についての基本的な認識の不足によって、競争は商品内容によるより、保険料率の引下げのみによって行われた。
保険価格は一般商品と異なり単に安ければ、あるいは保険料率は低ければよいというのではなく、支払保険金ファンドは絶対に確保し、適正な事業費および利潤を賄う水準でなければならない。
保険価格の競争は純保険料ー部分ではなく付加保険料ー部分の競争に限定されている。
保険価格の検証保険価格の純保険料(率)部分は予測に基づくもので精徹な予測を行っても限界はある。
また保険は事後に雄定する特徴を持っているため,保険期間の終了後、保険金の支払が終了し、純保険料部分の予測が妥当なものであったかを、検証することが必要となる。
純保険料の検証によって保険価格を検証し、保険料率の引下げ、あるいは引上げを迅速に行うことが必要である。
第4部・保険経営と保険政策損害保険における保険料(率)の原則 原則の必要性損害保険は保険契約締結時点では保険料(率)の危険原価部分は不確定のため、販売競争は激しくなると保険料率の引下げ競争に陥りやすく、その結果、事後に発生してくる保険金支払いのファンドを枯渇させ、保険会社の健全性を損ない、保険金支払不能になるおそれもある。
事実、欧米諸国、またわが国においても、損害保険業界の歴史は、保険料率の引下げ競争と財務的健全性を回復させるための料率引上げの協調の繰り返しであった。
保険契約者保護のため、保険会社の健全性を確保し、そのためには支払保険金ファンドを確保する適正な保険料率の算定を必要としている。
同時に保険率を高くすれば保険者の健全性は維持されるが、 一方、契約者に不当に高い保険料を負担することになる。
保険料率は妥当な原則に基づいて適正に算定されることが必要である。
わが国の保険料率制度のモデルとなったアメリカでは保険料率について基本的な原則が州法(statelaw) に規定されている。
ニューヨーク州保険法は第23節損害保険料率第2301条[目的]は(1)保険料率が高過ぎず、低過ぎず、または不当に差別的でないようにするため規制することによって、公衆の福祉を増進し、(2) 保険者間の価格競争および競争的行為を促進し、 (3)競争的市場条件に反応する料率を提供し、(4)保険の利用可能性(availability) と信頼度(reliability) を改善することを規定している。
保険率は第ーは高すぎない(notexcessive)、第二は低過ぎない、妥当である(adequate)、第三は不当に差別的でない(notunfairly discriminatory) と規定されており、これらは通常保険料率の三原則と呼ばれている。
このfdLこ保険料率は経済的に支払可能であること(economicalyfeasible)、また損害防止(loss preven tion)を促進させるが必要とされている。
わが国でも1948年(昭和23年)、アメリカの制度をモデルに「損害保険料率算出団体に関する法律」が制定され、これに基づいての損害保険料率算定会が創設された。
同法は第9条(保険料率の原則)に「料率団体の算出する保険料は、合理的かつ妥当なものでなければならず、また、不当に差別的なものであってはならない」 と規定しており、 「合理的」とは「高すぎず」「妥当なもの」は「低すぎず」にそれぞれ対応している。
保険料率の三原則(1) not exessiveの原則(合理的司高すぎず)この原則は保険契約者に不当に高い保険料率を課きれないためのものである。
保険料率のうち純保険料率部分は将来の発生率を予測し、危険原価を算定している。
将来の発生率を大きく見積もること、あるいは安全率を多く見積もることによって、保険料率は高く算定することは可能であり、それによって保険契約者は不当に高い保険料を支払うことになる。
合理的で高すぎずは高い料率を禁止する原則でもある。
特に家計保険の契約者は企業保険の契約者と異なって、事故率および損傷度に関する情報を持ち合わせていないため、保険者の算定した不当に高い保険料を無批判に支払う可能性もある。
保険料率が自由であれば、不当に高い保険料率を適用する保険者は自由競争の市場原理によって淘汰される。
しかし保険料率が規制されている場合には市場原理は働かないため、不当に高い保険料率が設定される可能性もある。
そのため保険料率の水準については不断の検証が必要であった。
(2) adequacyの原則(妥当な司低過ぎない)この原則は保険会社の健全性を雌保するためのものである。
また、 この原則は保険料は支払保険金を支払い、また合理的な事業コストを賄うものでなければならないという十分性の原則でもある。
保険料率は危険原価の事後確定性のため、 事故発生確率を低く見積もり、保険料率を引下げ、価格競争において優位に立つことができる。
しかし、その結果は保険金支払のファンドを減少させ、保険金支払不能に陥り、事故が発生した場合に契約者の経済的損失の埋め合わせを困難にするおそれもある。
保険料は保険の原則である収支相等の原則、 あるいは保険団体自足の原則によって、財務的な健全性を確保し、また保険システムを運営するコストを賄うものでなければならない。
(3) equityの原則(不当に差別的でない)この原則は保険料は保険者および契約者双方にとって、公平でなければならないという公平の原則である。
保険料率は偶然事故の発生率、および損傷度によって算定されるため、 発生率、損傷度、また、その組合せによって、多様なものとなる。
保険料率は危険度に見合った公平性を追求すると危険度に応じて差別的になり、保険料率の差別化は給付反対給付均等の原則からは当然の帰結である。
「不当に差別的」とは客観的な発生率、および損傷度、あるいは合理的な事業費によって生じる差別ではなく、危険度以外の要素、人種、 性別あるいは未婚既婚などによって差をつけることを意味している。
その他の原則(1)経済的に可能であること三原則に合致する保険料率であっても、あまりにも高い保険料では経済的に支払い不能となり、 保険には加入できなくなる。
そこで免責金額、あるいは引受条件を設けて、保険料の絶対額を軽減し、契約者の保険料の支払いが可能となるような水準にすることが必要である。
(2)損害予防を促すこと損害保険には損害防止機能がある。
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