有名占い師の重要な内容
「お弁当付きのゴルフかね。
確かにそんなことを自慢げに話している人間もいる。
だが私から見れば愚の骨頂だ。
当人は自慢のつもりなのかも知れんが、傍から見ていてあれほど醜いものはない」私は付き合う女性を親しい友人に紹介する。
所謂〟ダブルデート″をすることもある。
それも彼から見れば〟醜い″ことなのか。
「第一そんなことは危険極まりない。
どこから情報が漏れるか分からない。
仕事にも言えることだが、リスクマネジメントに〟過多″ということはないのだよ」「そういうものでしょうか」「経営者になれば嫌というほど分かるようになる」親しい友人にも紹介できないで、コソコソ密会をしているようでは、とても「恋愛」とは言えない。
彼は島津ゆたかの「ホテル」のような(ホテルで逢ってホテルで別れる・・・という例の暗い演歌だ)会い方ばかりをしているのだろうか。
それでよく相手の女性が黙っているものだ。
「それで、どんな女性なのですか?やはりあの、ホステスさんとか・・・」「リスクマネジメントの観点から見ればホステスは比較的〟安全牌″と言えるだろう。
しかし昨今それも当てにならない。
彼女は雑誌のモデルだ。
Y君はこんな雑誌をご存知だろうか」彼は有名なファッション誌の名前を口にした。
ご存知も何もない。
セレブ系のご婦人方が手本とする超メジャー誌である。
「勿論存じ上げています。
その雑誌のモデルと付き合っていらっしゃるのですか」「うむ。
まぁ、そんなところだ」「それは羨ましい、いえ素晴らしい。
私に相談なさることなど何もないじゃありませんか」私がそういうと彼は急に傭いてしまった。
「この雑誌は家内も定期購読しているのだがね・・・」「そうでしょう。
よく売れている雑誌ですし」「それがだ。
家内が彼女の出ているページを開いて、『あなた、この人の髪型どうかしら。
今度私もこんな風にしようかしら』って言うんだ」「えぇ‥」「Y君ほどう思うかね?」「どう思うって、思い切りバレていると思いますが」「そんなはずはない。
彼女と会うときは必ずサングラスをして支払いは全て現金で済ませて携帯はOFFにしてだね、リスクは完全に排除しているんだよ」「いえあの、そういうことじゃなくてですね」「どういうことだね」「勘です。
女性の勘を軽視しすぎておられます」「勘と言われても・・・よく分からないが・・・」お話にならない。
これはエリートが陥り易いケースである。
女性は目の動き、しぐさ、言葉遣い、匂い等、様々な要素を包括的に喚ぎ取り、一瞬で浮気の気配を察知する。
世の中ではそれを「女の勘」と呼ぶ。
彼はご夫人の勘を余りにも軽視しているのだ。
「どうせウチの女房はバカ」と高を括っているのだ。
甘い。
大廿である。
一流企業の経営者でリスクマネジメントのプロフェッショナルといえども、この体たらくである。
経営に於けるリスクマネジメントに「過多はない」と仰るのであれば、恋愛投資のほうにも、もう少し心を砕いて頂きたいものである。
私がそう指摘すると、彼は肩を落としてとぼとぼと迎えの車が待つ玄関へと向かったのである。
あの会社は大丈夫なのだろうか?この社長は、私の「思い切りバしていると思いますが」という指摘を重視して、この会食の三日後に件のモデル嬢との交際に終止符を打った。
さすがは一流外資系企業のトップ。
即断即決である。
因みにご夫人は、後日雑誌に出ている彼女〟まんま″の髪型に変更した。
「おいY君。
あれはホントに偶然だったのではないかね?」氏は試しがるがることしきりである。
【スイッチングコスト】switchingcost消費者が財・サービス等を乗り換える際に発生する、金銭を含めた様々なコストのことである。
スイッチングコストが大きいと、メンドくさいので乗り換えが起こりにくい。
当然顧客は「囲い込まれた」状態になる。
ウインドウズのソフトウエア、ケータイのキャリア、銀行の口座等がその典型である。
人妻との再会の続き。
おいしい案件だと思ったが・・・く?「短期金融商品」の項で登場した緊急帰国嬢。
某外資社長の大先輩から突然トンチキな相談を受けたことで話が中断してしまったが、今回は彼女のことに話を戻そう。
年の離れたダンナと入籍と同時に渡米して1年余り、商社マンの彼とはすれ違いの生活が続き、彼女はすっかり疲弊し切っている。
何を思ったのか2か月余り一人で帰国することになったというのだ。
最近何かと忙しい私は(ポートフォリオの入れ替えが順調に進み、デートの回数が増加している)夜に時間が作れず、早朝の汐留コンラッドでブレックファスト・デートをしているところである。
コーヒーを畷りながら上目遣いに、「なんだか寂しくて」と言う。
抱いてくれと言わんばかりの態度だ。
普段ならご馳走様、とばかりにソッコーで頂くところだが、生憎今は午前7時。
今日はこれからオフィスに行かなければならないし、夜の予定も既に塞がっている。
これから先2週間は本業のほうの会合や勉強会が目白押しだし、自宅には目を通さなくてはならない資料も溜まっている。
しばらく彼女と会うことは難しい状況だ。
「据え膳喰わぬは男の恥」とはいうものの、如何せん時間がない。
取り敢えずは時間ができたときにスムーズに性交渉に至れるよう、彼女の状況と心境を正確に掌握しておくことが肝心だ。
今日のところは聞き役に徹しておこう。
「で、ご主人とはどうなの?」「すれ違いが多くて・・・あまり話す時間がないんです」ダンナは米国内の出張が多く、へ夕をすると月のうちの半分しか家に帰ってこない。
」本社から出張に来た人間のアテンドや取引先の接待などで、家で食事をすることなど殆どないそうだ。
まあ商社の駐在員なんてどこもそんなものだ。
「テニスを習いに行ったり、アートのコースを履修したりもしているんですけど、ただ時間潰しをしているようで、虚しくって」要するにヒマなのだろう。
優雅なものである。
「なるほどね・・・。
でも向こうでしかできないことがたくさんあるはずだ。
時間をかけて楽しめることを見付ければいい」「意外と薄情なんですね、Yさん。
新聞の人生相談みたいなことを言われてガッカリだわ」「ガッカリ・・・。
そうかね?」出勤前のクソ忙しい時に時間を作っているのに薄情とは何事だ。
急にバカらしくなってきた。
抱いて欲しいのなら素直にそう言えばいいのだ。
「私、離婚しようと恩うんです」「あ、そう」「どう思いますか?」「自分で決めた結婚だもの、離婚したかったらすればいい。
ただし、それ相応に支払うコストは覚悟しなければいけないね」「離婚のコスト、ですか?」その通り、離婚にかかわらず職業でも賃貸住宅でも、はたまた使用しているパソコンのOsでも、乗り換えには必ず様々なコストが発生する。
顧客流出を防ぐために乗り換えを出来るだけ面倒にし、カネと時間が掛かるようにしておくのはあらゆる商売に共通するマーケティングの基本である。
これはスイッチングコストと呼ばれているものだ。
汐留コンラッドのフロント写真。
実は『spAI』編集部の目と鼻の先である。
憎らしいというか、うらやましいというか・・・新しく現れた競合するサービスが多少魅力的でも、スイッチングコストを考えて止めてしまう。
実際の消費行動でもそうしたケースは実に多い。
昨今ではケータイのナンバーポータビリティがその典型だ。
価格やサービスを比較すれば、どこのキャリアが優れているかは明白である。
それなのにキャリアを変更するユーザーは意外なほど少なかった。
当然である。
ケータイの番号維持や多少の使用料金ダウンでは、客の「面倒くさい」に勝てないのである。
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